お悩み・症状・習慣別のサプリメント活用術

menu

サプリメントの基礎知識と選び方バイブル

子供がイオン飲料を飲み過ぎるとビタミンB1不足で脚気(かっけ)に!

水分補給に良いとされるイオン飲料やスポーツドリンクなどを多量に飲み続け、健康状態が悪化した乳幼児の報告が、2016年までの10年間で少なくとも24例、31年で33例あったことが日本小児科学会などの調査でわかりました。栄養が偏ったためとみられます。こうした飲み物を継続して多量にとらないよう専門家は注意を呼びかけています。

問題となっているイオン飲料と呼ばれる飲み物のほとんどは、糖やミネラルを含みますが、糖をエネルギーに変換するのに必要なビタミンB1が含まれていません。ビタミンB1を含むミルクや離乳食などをとらずに多く飲み続けると、ビタミンB1欠乏症になります。頻度は稀ですが、脳症や脚気(かっけ)になることがあります。

脚気は戦前に多かった病気です。ビタミンB1欠乏症の一つで、手足のしびれやむくみが起き、歩きにくい、一人で座りづらいといった神経症状が出ます。重症化すれば心不全を引き起こします。

ビタミンB1が欠乏する原因は、スポーツドリンクの糖分です。100ミリリットル当たり約5グラムの糖分を含んでいます。

ビタミンB1は体内で糖を分解してエネルギーを作るために必要。豚肉やウナギなどに多く含まれ、現代の食生活では不足しづらい栄養素ではありますが、スポーツドリンクを1リットル飲むごとに体内のビタミンB1を約0.1ミリグラム消費する計算になります。

イオン飲料と同様に糖質の多い即席麺類の場合、日本即席食品工業協会(東京・台東)は1993年、指針の下でビタミンB1の添加を始めました。一方で大半のイオン飲料はビタミンB1を含まないため、不足を防ぐには食事からの補給が必要になります。

島根大学講師で小児科医の長谷川有紀さんは、全国5千件以上の子どもの尿検体の調査で、10人を「脚気による心不全」と診断しました。主治医への聞き取りで、離乳期の9人が十分な食事を取らず、代わりに1日1リットル以上のスポーツドリンクを飲んでいたと判明しました。

一般的なスポーツドリンクは本来、大人が運動時にエネルギーを補給する為の飲み物です。汗をかいて失った塩分と糖分を一緒に取ると、体への水分の吸収を促すため、下痢や発熱で脱水症状になったときに医師がスポーツドリンクを勧めることもあります。

ところが脱水状態でない子どもがイオン飲料を飲むと、塩分で喉が渇き、飲み続けてしまいます。さらに「子どもは甘い味に慣れると、薄味の離乳食を欲しがらなくなる」と長谷川さん。小食を心配する親が、食事代わりにスポーツドリンクを与えてしまう例もあり「食事からビタミンB1を取らないことになり、ますます不足する」といいます。

同様の理由で心不全を起こした子が、全国の救急現場に運び込まれています。長谷川さんは「安易にスポーツドリンクを与えるのは危険。脱水状態の子どもの水分補給には、糖分の少ない経口補水液が望ましい」と訴えます。

経口補水液は脱水時の水分補給を目的に、塩分と糖分の濃度を調整したイオン飲料です。薬局やドラッグストアで手に入ります。糖分が2%前後と、スポーツドリンク(約5%)より低いのが特徴で、脱水状態ではない人が飲むと、塩っぽく感じることがあります。発熱や下痢、嘔吐(おうと)などで脱水になったときの一時的な飲み物として活用してほしいものです。脱水症状が改善したら飲むのはやめましょう。

帝京大学医学部付属溝口病院(川崎市)の村川裕二教授は「ビタミン不足は様々な体の不調を引き起こし、疾患リスクを増やすことがある」と指摘します。

熱中症対策や体調不良時など、状況によってイオン飲料は効果的な水分補給の助けになります。大切なビタミンを大きく減らす飲み方は本末転倒です。子どもに限らず、大人も水代わりに飲まないように気を付けたいものです。

スポンサードリンク


健康と医療 ブログランキングへ

にほんブログ村 健康ブログへ
にほんブログ村

関連記事

このブログに投票くださった方へ感謝