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ウコンは肝臓に良いと思って飲んでいるつもりが逆効果になることも

クルクミンを主たる成分とする「うこん(春ウコン、秋ウコン、クスリウコンなど)」は、生薬や漢方薬の素材、食品、民間的な傷薬、および天然顔料として、主にインド、東南アジア、中国、琉球諸島などの諸地域で、古来より長く利用されています。

その経験から鑑みるに、食品および天然色素としてのクルクミンの使用については恐らく安全であると考えられています。

秋ウコンの根茎は、クルクミンの他にもミネラル分(鉄分)が豊富に含まれているものがあります。

例えばC型慢性肝炎患者(あるいはその他の肝炎患者)は、罹患した時点ですでに鉄過剰を起こしやすいことから、鉄制限食療法が推奨されています。

そのような場合には、ウコン含有の鉄分(栽培地や栽培方法によってミネラルの含有量が高くなる場合がある)が肝臓に過剰な影響を及ばす可能性があり、注意が必要といわれています。

また、鉄分および精製されたクルクミンなどの成分についてはいくつかの報告がありますが、ウコン根茎そのものには、それ以外にも多様な成分を含んでいて、個々の成分単体で得られた結果がウコンとしての生理活性にどの程度反映されるのかは明らかではありません(精製されたクルクミン原体の場合は含有ミネラルの問題は起こらないが、ウコン根茎の場合は更なる検証が必要である)。

ウコンの有効性および安全性は、まだ十分に検討され尽くしていないため、今後もウコンやその成分についての様々な検討が必要であり、その点について研究が進められている状況です。

また、以下の場合は、ウコン(秋ウコン)の摂取を控えるべきとされています。

特に肝障害患者においては、サプリメントとして市販されている通常量で重篤な状態に陥った例が少なからず報告されています。

  • 黄疸
  • ヘルペス
  • 妊娠中
  • 自己免疫性疾患
  • ウイルス性肝炎
  • 慢性肝炎
  • 肝硬変
  • 胆嚢炎
  • 消化性潰瘍
  • 胆石
  • 尿路結石

またウコン(秋ウコン)によって自己免疫性肝炎を併発した可能性のある症例の発表もあります。

ウコン(秋ウコン)を含有した外用薬によるアレルギー性皮膚炎も報告されています。

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以上のように、しばしば「ウコン(秋ウコン)は肝臓によい」と言われているものの、肝疾患患者への投与は推奨されておらず、状態を改善させるどころか、死亡例(2人:2004年)を含んだ重篤な副作用の報道・報告があり、安易な内服は慎むべきとされています。

日本では、約1000万人が脂肪肝とも言われます。

「肝臓は沈黙の臓器」と言われるように、自覚症状がなくても、病気を発症していることもあります。

「肝臓に良い」と思って飲んでいるつもりが、逆効果で肝臓を悪くすることになりかねません。

そこに配慮して、鉄分値を低く抑えている商品もあります。

また、これはウコンのドリンク剤だけの話ではなく、地方のお土産売り場などで買えるウコンの粉末なども同じように注意が必要です。

ドリンク剤には糖分や合成甘味料、香料、酸味料が多く入っていることにも注意したいものです。

「ウコン」(ターメリック)には薬効はない?

黄色い見た目が特徴的な「ターメリック」、またの名を「ウコン」は、日本では二日酔いに効くとされ、本場インドでは傷薬や虫刺され、ひいては「ガンに効く」とまで言われています。カレーの原料としても知られるウコンは民間療法にも用いられる万能プレイヤーとして認識されているのですが、実は医学的な効能は認められていません。

A large scientific review study shows that curcumin in turmeric has no medicinal properties — Quartz
https://qz.com/883829/a-large-scientific-review-study-shows-that-curcumin-in-turmeric-has-no-medicinal-properties/

ウコンにはさまざまな種類が存在しており、日本でもカレーの原料として広く知られるウコンは「秋ウコン」と呼ばれており、苦みが少ない特徴があります。一方、健康食品として用いられるのは、苦みがあって黄色が強い「春ウコン」で、中に含まれているクルクミンに効果があると考えられてきました。

しかし、ミネソタ大学の研究チームによる論文では、クルクミンに含まれる物質について「不安定かつ科学的に反応性が高く、体内に吸収できない化合物であるため、(薬剤の開発に役立つ)可能性は極めて少ない」とする結論を導き出しています。薬剤の検証が行われる際には、多くの場合で特定のタンパク質に作用する能力についての検証が行われます。そして、クルクミンの化学組成には、実際にはタンパク質に作用していないにもかかわらず、あたかも効果があったかのような結果「False Hits (偽の結果)」をもたらす効果があることが明らかになっています。

このような特性は人々にクルクミンの効果を期待させ、さらに間違った期待をもとに研究が進められるために、不要な予算が消費されることにつながります。この結果についてミネソタ大学のマイケル・ウォルターズ博士は「クルクミンの一件は私たちに対する教訓です」とコメントしています。このような特性を持つ物質はPANIS(pan-assay interference compounds:広範な試験法に干渉する化合物)とも呼ばれ、科学的な誤解を生む物質として注意すべきものとされているとのこと。

医学誌「Journal of Medicinal Chemistry」の共同編集長を務めるガンダ・ゲオルグ氏は、「多くの労力と資金がクルクミンの研究に浪費されてしまいました」と、クルクミンを取り巻く誤解と混乱を語っています。しかしその結果はまだまだ十分に周知されておらず、いまでもクルクミンの効能についての論文が次々と寄せられているといいます。

最新の研究からは、クルクミンの効能は「プラシーボ効果」に等しいともいえる結果が出ているとのことですが、一方で「クルクミンの研究はまだ十分ではない」として、さらに掘り下げた調査を行うことで、PANISであることを踏まえた理解を目指す研究も行われているとのこと。しかし前出のウォルター博士は「クルクミンの研究に投じられるリソースを、他に研究されるべき何千という化学物質の研究に投じるべきである」としています。

ミネソタ大学の研究チームによる論文は、以下のリンクから閲覧することができます。

The Essential Medicinal Chemistry of Curcumin – Journal of Medicinal Chemistry (ACS Publications)

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