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高濃度茶カテキンによる肝機能障害の恐れ

夏の熱い最中、冷たいスイカに塩をつけて食べたときのおいしさは理にかなっています。つまり、汗をかいてミネラル分が足りなくなったところに、スイカに含まれるカリウムと塩のナトリウムを補給しているわけですから、おいしく感じないわけがありません。

このスイカと同じくらいおいしさが記憶に残っているのは麦茶です。麦茶は、大麦の外皮をはいで焙煎した上で煎じた飲み物ですが、意外なまでに栄養価が高いのです。

まず、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどの、いわゆるビタミンB群と呼ばれる必須ビタミンが豊富に含まれています。ビタミンB群は水溶性ビタミンで、炭水化物や脂質をエネルギーに変換する時に必要な栄養素です。

また、血流を促進するピラジンという成分や、興奮した神経を落ち着かせて抗ストレス効果をもたらすギャバ(GABA)という成分も含まれています。麦茶の成分が炎症を抑える作用があることも証明されています。

さらに、P-クマル酸という成分が活性酸素を無害化し、発ガン性物質を除去する働きがあることも分かっています。このように、麦茶はなかなかの優れものです。夏の暑い盛りに飲む麦茶がおいしいのは、こういう栄養学的背景があったわけです。

しかし、その優秀な麦茶も最近は工場でつくられ、ペットボトルに入った状態で売られています。自分でつくれば入れる必要のない食品添加物や栄養強化のための物質が入っているなど、とかくメーカーは余計なことをします。

同様にペットボトル入りの緑茶にも、ビタミンCやアミノ酸、高濃度茶カテキンなどを加えたものが多く出回っており、それなりに売れているようですから、消費者はその危険性を何も知らないということなのでしょう。

高濃度茶カテキンには問題が多く、話題になったこともありましたが、あまり消費者には危険性が伝わっていないようです。カテキンは体脂肪を減らすなどと喧伝されていますが、その根拠は、血糖値の上昇や心拍数の増加などを起こすアドレナリンを分解する酵素の働きを、カテキンが阻害するところにあります。

したがってカテキンを摂取するとアドレナリンが増えて交感神経の作用が強まり、結果的に脂肪燃焼が活発になるという理屈です。

しかし、もしこれが本当に体の中で起きているとしたら、大変なことです。なぜならば、脂肪燃焼が活発になるレベルまでアドレナリンの量が増えるのであれば、交感神経の作用は非常に強くなっており、そうであれば心拍数の増加や血圧の上昇、不眠、下痢などさまざまな症状が表れるはずです。

裏を返せば、そのような作用が起きないということは、脂肪燃焼も活発化していません。しかも、高濃度茶カテキンには、発ガン性も指摘されていますので、うかつに多量に摂ることは避けたほうが賢明でしょう。
 
2007年には、カナダでサプリメントに使われていた高濃度茶カテキンによって肝障害が起きたことが報告されており、そのためにカナダでは販売禁止になっています。また、アメリカでは高濃度茶カテキンを含む製品は、注意書き付きで販売されています。

2009年にはイタリアで、高濃度茶カテキンが原因と考えられる肝機能障害の研究が行われ、因果関係は、ほぼ確実と判断されてもいます。日本でも、動物実験ではありますが、通常の高濃度茶カテキン入り飲料一本で、人間に換算した場合の摂取許容量を超えるということが判明しています。

そもそも、健康効果も疑わしい高濃度茶カテキン入りのお茶を、国が特定保健用食品(トクホ)として認めて販売され続けていることに納得がいきません。しかも、それら商品には高濃度茶カテキンによる肝機能障害の恐れや、注意を促す事項などが記されていないことは、甚だ疑問です。
 
厚生労働省や、トクホを管轄する消費者庁、トクホの普及窓口である日本健康・栄養食品協会の見解を聞きたいものです。ちなみに日本健康・栄養食品協会という団体は、公益財団法人で現在700社以上の食品メーカーなどが加入しており、その団体の常務理事には元厚労省の官僚が就いています。

これがどういう意味を持つのかは、読者の皆様の判断にお任せいたしますが、2009年に消費者庁が発足したことを契機として、トクホの管轄は厚労省から消費者庁に移りました。しかし、いまだに厚労省の力が及んでいることが見て取れます。

「トクホに認定されているから、何らかの健康効果があるはず」などと考えるのは、余程のお人好しです。いずれにしても、高濃度茶カテキン入りのお茶や、不要な食品添加物が入った麦茶をわざわざ高いお金を払って買うよりも、空のペットボトルに水道水を入れ、良質な塩を溶かして飲んだほうがはるかにましといえます。水道水にも様々な問題はありますが、お金を出してまで毒を飲むという愚かな行為と比べたら、ずっといいでしょう。

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