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ミトコンドリア遺伝子変異とガン

「家族性(遺伝性)筋委縮性側索硬化症」(ALS)という遺伝病があります。

手足・喉・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだん痩せて力が無くなっていく病気で、野球のルー・ゲーリッグやスティーヴン・ホーキング博士などが、その病気になったことで有名になりました。

この家族性(遺伝性)のものは、一部にフリーラジカル(活性酸素種)を処理する酵素であるSOD1遺伝子の変異が原因となっているものがあります。

この酵素が欠損すると、ミトコンドリアがフリーラジカルにアタックされ、細胞内呼吸にダメージを被(こうむ)ります。

しかし、筋委縮性側索硬化症に罹った方が特に高い率でガンを発症することはありません。

パーキンソン病も同じくドーパミンを産生する脳細胞のミトコンドリアがフリーラジカルにアタックされることで発症しますが、高い率でガンになることはありません。

これは何故でしょうか?

まず1つは、ミトコンドリアの先天的な遺伝子異常を持っていると、ガンが発症する前に他の死因で亡くなってしまうことが挙げられます。

2つ目は、ミトコンドリア遺伝子の先天異常の場合は、全身の全ての細胞にダメージが起こります。

このことからミトコンドリア遺伝子の先天異常の病気は、全身の臓器を侵す多彩な症状を呈します。

ところが、ガンの場合は、ガン細胞のみしかミトコンドリア遺伝子変異がありません。

ガンを引き起こすようなミトコンドリア遺伝子異常では、先天異常の場合のように全身の臓器にダメージを与えることはできません。

3つ目の理由として、ミトコンドリア遺伝子の重度な先天異常のように細胞を死滅させるほどインパクトのあるものでは、決してガンは発生しないことが挙げられます。

あくまでもガンは老化・細胞死を逃れた細胞です。

今までヒトの脳腫瘍を含め、様々な種類のガンの発症にミトコンドリア遺伝子の変異が関与していることが示唆されています。

しかし、マウスの脳腫瘍と正常な脳細胞との間にはミトコンドリア遺伝子の変異に違いがないことや、ミトコンドリア遺伝子の解析そのものが技術的に難しく、またデータの解釈に問題があることが指摘されています。

以上から、ミトコンドリア遺伝子の変異でガンになる場合は、あくまでも細胞内呼吸にダメージを与えるような遺伝子変異が起こったときのみに限られると考えられます。

全身の細胞にダメージを起こす重度なミトコンドリア異常では、細胞が死滅してしまうため、ガンができる余地さえもないといえます。

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