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ラクトフェリンについて

ラクトフェリンは、1939年にデンマークの化学者であるゼーレンセン博士によって、牛乳から発見されました。その後、1961年にフランスの学者によってラクトフェリンと名付けられました。ラクト(lacto)は乳、フェリン(ferrin)は鉄という意味を持ち、鉄と結合する性質を持つことが発見されたことからラクトフェリンという名前がつけられました。出産後3日間の哺乳動物の初期母乳に多く含まれている糖タンパク質です。

生後2日目以降、赤ちゃんの腸内には善玉菌であるビフィズス菌などが出現し、やがて約90%を善玉菌が占めるようになります。このように善玉菌が全くいない状態の赤ちゃんの腸内を悪玉菌から守っているのは、ラクトフェリンの働きによるものといわれています。そのために、ラクトフェリンは母乳に多く含まれているのです。

母乳以外にも、涙や唾液、血液など、私たち人間の分泌物にもともと存在する物質であり、その安全性はもちろん、優れた機能性が注目を集め、1939年の発見以来あらゆる機関で研究が重ねられてきました。

ラクトフェリンの性質と働き

ラクトフェリンは熱に弱く、酸や酵素に分解されやすい性質を持っています。そのため、牛乳などの乳製品はそのほとんどが加熱処理されているためラクトフェリンは ほとんど含まれていません。

また、鉄と結合する性質を持つため、食品中の鉄分を体内にうまく吸収させる働きがあります。そのため、貧血の予防や改善に効果的です。

強力な殺菌効果があり、乳児の感染症予防、大人の免疫強化、炎症の抑制などに役立ちます。

多くの細菌は生育するのに鉄を必要としますが、ラクトフェリンは腸内で鉄イオンと結合し、細菌の成長を止めることができるのです。

また、腸内で過剰になった鉄イオンと結合する働きにより、活性酸素の発生を抑えるともいわれています。

ほかにも、中性脂肪を減少させる、傷を早く治すなどの実験結果が報告されており、様々な方面での活用が期待されます。

ラクトフェリンの効果

免疫力を高める効果

ラクトフェリンには、NK(ナチュラルキラー)細胞という免疫細胞を活性化させる働きがあります。

NK細胞とは、ガン細胞やウイルスに感染した細胞を見つけ出し、攻撃することで体を守る働きをしています。NK細胞の活性が低いと病気になりやすいということがわかっています。

動物実験の結果では、ラットにラクトフェリンを投与したことによって、NK細胞の数が増えたり、NK細胞の活性が強くなることが確かめられており、ラクトフェリンは免疫機能の向上に役立つことが明らかとなっています。

また、ラクトフェリンはアレルギーなどの免疫過剰反応(自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまう反応)がある場合、免疫の亢進を抑制する働きも持ち合わせています。

腸内環境を整える効果

ラクトフェリンには、腸内の善玉菌を増やすプレバイオティクスとしての働きがあります。

プレバイオティクスとは、善玉菌のエサとなることで、腸内の善玉菌の数を増やす働きを持つ成分のこと。食物繊維やオリゴ糖もその一種です。

人間の腸内には、約100種類、100兆個以上の細菌がすんでおり、ビフィズス菌などの善玉菌と、ウェルシュ菌(人間や動物の腸管、土壌、水中など広く自然界に分布している、酸素を嫌う細菌)などの悪玉菌が絶えず勢力範囲を争っています。

乳児では、腸内の善玉菌が90%を占めていますが、年齢とともにその数は減少します。善玉菌が減り、悪玉菌が増えると便秘や下痢などの原因となります。

ラクトフェリンは、腸内で善玉菌を増やす役割があるため、腸内の環境を整える働きがあります。

貧血を予防する効果

ほとんどの貧血症状は、鉄の不足によって起こります。ラクトフェリンは、鉄と結び付く性質を持ち、鉄と一緒に摂ることで、吸収のあまり良くない鉄の吸収率を上げる働きがあります。

このことから、ラクトフェリンは貧血の予防に効果的な成分だといえます。

胃の健康を保つ効果

ラクトフェリンは、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して、強い抗菌作用を発揮することが明らかとなっています。

ヘリコバクター・ピロリ菌とは、胃の中に棲みついて、胃潰瘍や胃ガンの原因になる細菌です。特に日本人の50歳以上の約7割、国民全体の約5割が感染しているといわれています。

ボランティアを対象に2ヵ月間ラクトフェリンを飲ませた結果、約30%のヒトでピロリ菌の数が10分の1まで減少したという研究があります。

このことから、ラクトフェリンはヘリコバクター・ピロリ菌の数を減少させ、胃潰瘍や胃ガンに対しても効果的な成分であると考えられています。

ドライアイを改善する効果

涙の中には、高い濃度のラクトフェリンが含まれ、研究の結果からラクトフェリンはドライアイに効果的な成分であることがわかっています。

シェーグレン症候群(自己免疫疾患の一種で、目や口、鼻、皮膚など全身の様々な分泌腺が冒され、乾燥する病気)で重症のドライアイ患者4人に、ラクトフェリンのサプリメントを2~6ヵ月間摂取させたところ、眼球を潤す涙の量が増え、目の乾きが減少したという結果が出ており、ラクトフェリンのドライアイに対する効果が明らかとなっています。

老化を防ぐ効果

活性酸素とは、体内に摂り入れた酸素が活性化することで発生します。本来、体内のガン細胞や細菌を攻撃し、殺す役割を持っていますが、過剰に発生することで体内の脂質を酸化させたり、正常な細胞を傷つけたりすることで老化の促進などにつながってしまいます。

ラクトフェリンは活性酸素の過剰発生を抑制する効果があるため、老化の予防などにも効果的だと考えられています。

骨粗しょう症を予防する効果

ラクトフェリンには、骨粗しょう症を予防する効果があるといわれています。
骨粗しょう症とは、カルシウム不足や、女性ホルモンの減少により骨中のカルシウムが溶け出し、骨がスカスカになってしまう病気です。

女性ホルモンは、骨芽細胞という骨をつくる細胞と、破骨細胞という骨を壊す細胞のバランスを保つ役割を持っています。

閉経などにより女性ホルモンの分泌量が減ることで、骨の生成と破壊のバランスが崩れてしまうため、骨の破壊が進み、骨粗しょう症になってしまいます。閉経後の女性に骨粗しょう症が多いのは、女性ホルモンの乱れによるものです。

ラクトフェリンは、破骨細胞の働きを抑制し、骨芽細胞やコラーゲンの生成量を増やす効果があるため、骨粗しょう症に効果的な成分です。

内臓脂肪を減少させる効果

ラクトフェリンは内臓脂肪を減少させる効果が期待できます。

内臓脂肪とは、腸管の周りに存在する脂肪です。22歳から60歳の成人男女26名を対象に、1日300mgのラクトフェリンを8週間摂取させる臨床試験を実施した結果、内臓脂肪の量が減ったという報告があります。

ラクトフェリンは胃や小腸で分解されることが知られていますが、内臓脂肪を減少させるためには、胃で分解されず小腸まで届く脂溶性のラクトフェリンを摂取する必要性があります。

ストレスをやわらげる効果

ラクトフェリンにはストレスをやわらげる効果があるといわれています。

ある研究では、マウスの赤ちゃんにラクトフェリンを投与し、母マウスから引きはなした結果、ストレスが減少したことがわかっています。このことからも、ラクトフェリンはストレスの緩和に有効的である可能性が示唆されています。

ラクトフェリンの研究情報

【1】ピロリ菌感染患者150名において、治療薬とともにラクトフェリンを1日400mg を摂取させたところ、ピロリ菌の除菌率が向上していたことより、ラクトフェリンにはピロリ菌の除菌に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12702979

【2】女性長距離走者16名において、ラクトフェリンを1日1.8g と鉄 6mg を8週間摂取させたところ、運動後の血中乳酸量増加の抑制が見られました。この結果より、ラクトフェリンには運動疲労抑制効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18391460

【3】ラクトフェリン1000mg 溶液をラットの胃に投与した結果、腸管膜脂肪組織の脂肪細胞への脂肪蓄積が抑制されました。この結果より、ラクトフェリンは内臓脂肪蓄積予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20854698

【4】肥満日本人男女22名において、腸溶性ラクトフェリン300mg を8週間摂取させたところ、血中のコレステロールには影響は無かったが、総脂肪領域、皮下脂肪面積、BMI が改善されていました。この結果より、ラクトフェリンは内蔵脂肪蓄積予防に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20691130

【5】小児呼吸器感染症患者にラクトフェリンとクルクミンを摂取させたところ、感染症患者が減少しており、免疫細胞のT細胞が活性化していました。このことより、ラクトフェリンには免疫活性化作用があることが示唆されました
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19589293

【6】新生児において、ラクトフェリンを1日100mg (153名)、ラクトフェリンと乳酸菌を1日100mg (151名) 摂取させたところ、細菌感染症による敗血症のリスクを軽減することが確認されました。これらの結果より、ラクトフェリンに抗菌作用があることが確認されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19809023

【7】健常男性8人において、ラクトフェリンを1日100 mg を7日間、続いて、200 mg を7日間摂取させたところ、免疫細胞であるT細胞が活性され、血中抗酸化力も向上することが分かりました。これらの結果より、ラクトフェリンは免疫力と抗酸化力を高めるはたらきがあることが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19083463

【8】閉経後女性38名にラクトフェリンを摂取させたところ、骨粗鬆症の指標である骨吸収が抑制され、骨形成マーカーのオステオカルシンが増加していました。これらの結果より、ラクトフェリンは骨粗鬆症予防に役立つと期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19172341

【9】ラクトフェリンは骨形成細胞 (骨芽細胞) を活性化し、骨吸収細胞(破骨細胞形成) を阻害するはたらきがわかり、ラクトフェリンは骨粗鬆症予防に役立つことが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20232111

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