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短期間で世界一変化した食事と体

戦前の日本人は伝統的な食生活を守って暮らしてきました。
ご飯を中心とした食事であったことから炭水化物(糖質)の摂取量が多く、肉食が不足していたことからタンパク質と脂質が少ない食生活でした。

戦後の食糧難は5年ほど続き、やっと普通に食べられるようになったのは昭和20年代後半からでした。
昭和30年代に入ると肉類の消費量が増え、家庭でも豚肉などが入ったカレーライスが普及していきました。

日本人の動物性タンパク質と脂肪の摂取量は、主に豚肉と鶏肉が占めていたような印象があるものの、昭和30年代は鯨肉も多く食べられていました。
鯨肉が盛んだった当時の鯨肉は安く手に入り、鯨肉のおかげで日本人は不足していたタンパク質と脂肪を補えることができていたと言えます。

食糧難を脱しつつあった1950年(昭和25年)からは動物性タンパク質の摂取量が増えるにつれて血管が丈夫になり、脳血管疾患による死亡者は減っていくことになりました。

脳血管疾患による死亡数は1980年(昭和55年)までは第1位を占めていましたが、1981年(昭和56年)から1984年(昭和59年)までは第2位に、1985年(昭和60年)から1994年(平成6年)までは第3位と下がっていきました。

1995年(平成7年)、1996年(平成8年)には脳血管疾患は第2位となり、1997年(平成9年)以降は第3位、そして2011年(平成23年)からは肺炎に抜かれて第4位となっています。

病名の総称としては脳血管疾患であっても、その種類と原因は終戦直後と現在では大きく異なっています。
終戦直後は魚食と野菜、穀類などの伝統的な食生活に肉食が少し加わった程度であったことから、肉類に多く含まれるコレステロールの摂取量が大きく不足していました。
そのため、血管壁の材料でもある血液中のコレステロールが足りないことから血管が弱くなり、血管が切れて出血する脳出血が多くを占めていました。

それに対して現在は、コレステロールの摂取量が格段に多くなり、また脂肪や糖質の摂り過ぎから肝臓で合成されるコレステロール量も多くなりました。
コレステロールは全身の細胞膜の材料であり、ホルモンの原料、脂肪を分解する胆汁酸の原料ともなっています。

生命維持や健康維持に欠かせない成分であり、糖質、脂質、タンパク質を材料にして肝臓で合成されています。
栄養が十分に摂れるようになると、コレステロールも体内で多く作られるようになり、これが健康増進につながる結果となりました。

不足しているコレステロールが補われているときには健康面でプラスの結果となっていましたが、過剰になり過ぎると今度は動脈硬化を引き起こし、血管が詰まって亡くなる人を圧倒的に増やす結果となっていまいました。

死因の統計上は同じ脳血管疾患であっても、以前はコレステロール不足から脳血管が弱く切れたことが原因であり、今では脳血管が詰まることが原因であり、どちらにも栄養状態が大きく影響しています。

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