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日本人の高齢者は肉が苦手

海外に行って現地の人と一緒に食事をすると、消化力の違いを実感させられます。
欧米人だけでなく北方系のアジアの方々も、高齢になっても肉を平気で食べています。
日本人の高齢者は少しは肉を食べられるものの、欧米人などに比べると かなり少ない量でしかありません。
このような違いは、十二指腸から分泌される胆汁の量の変化が大きく関わっています。

飲食したものの消化は、胃で行われたあと腸でなされるのが一般的な印象ですが、消化は小腸でも行われています。
胃から分泌されるのは糖質とタンパク質の消化液だけで、完全に消化されるまでに糖質(主食:ご飯、パン、麺類など)は約2時間、タンパク質は約4時間かかっています。

胃と小腸をつなぐ部分の十二指腸からは胆汁が分泌され、脂肪が消化されます。
十二指腸の名称は欧米人の男性の指を12本 横に並べた長さ(約25cm)であることから名付けられました。

消化腺から分泌される消化液は、器官によって異なり、それぞれが複合的に作用して分解しています。
口の中では唾液腺から分泌される消化酵素の唾液アミラーゼによって、デンプンやグリコーゲンが単糖類のグルコース(ブドウ糖)、二糖類のマルトース(グルコースが2分子結合)、オリゴ糖(数個の単糖類が結合)に分解されます。
そして、膵臓から分泌される膵アミラーゼによってデンプンが二糖類のマルトース(麦芽糖)に分解されます。
マルトースを単糖類のグルコースまで分解する消化酵素のマルターゼは小腸壁にあり、小腸内で最終的に分解されます。

胃では胃底腺から分泌される消化酵素のペプシンによって、タンパク質はペプトンに分解されます。
ペプトンは複数のアミノ酸が結合したオリゴペプチドやポリペプチドの状態になったものです。
ペプトンは膵臓から分泌される消化酵素のトリプシン、キモトリプシンによって、より細かく分解され、小腸から分泌される消化酵素のエレプシンによってアミノ酸まで分解されます。

胃底腺からは脂肪の分解酵素の膵リパーゼが分泌されますが、膵リパーゼが働くためには脂肪の乳化が必要で、そのためには十二指腸から分泌される胆汁が必要になります。
小腸の空腸から分泌される分解酵素のリパーゼは脂肪(中性脂肪)を脂肪酸とグリセリンに分解します。
また、リパーゼのほかに空腸ではオリゴペプチドをアミノ酸に分解するエレプシンなどが分泌されます。
つまり、脂肪の分解は十二指腸と空腸で行われているわけです。

そのために、脂肪が分解されるまでには約6時間もかかっています。
糖質の多い食事では短時間で空腹を感じやすく、脂肪が含まれた食事をすると空腹を感じにくくなって腹持ちが良い状態になるのは、こういった理由があるからです。

胃と腸から分泌される消化液の分泌量は民族によって違っています。
日本人は歴史的に米食中心で糖質を多く摂ってきたことからアミラーゼの分泌量が多くなっています。
これによってエネルギー源となるブドウ糖を多く取り込むことができる体質となりました。

これは低栄養の時代には有効な仕組みでしたが、栄養過多の時代には血糖値を急上昇させる原因になっています。
血糖値が上昇すると肝臓で合成される脂肪酸が増えるとともに、コレステロールの合成も進みやすくなります。
脂肪の分解は十二指腸から分泌される胆汁による乳化作用によって行われるわけですが、胆汁はコレステロールを原材料にして肝臓で生成されています。

日本人の肝臓が小さく、加齢によって縮小しやすいのは歴史的にコレステロールが多く含まれる肉食などの食品を多く摂ってこなかったためであるといわれています。
元々体内のコレステロールの蓄積量が少ないので、胆汁も作られにくく、さらに日本人は歴史的に長生きしてこなかったため、高齢になると胆汁の分泌量が大きく低下しやすいのです。

そのために脂肪が分解されにくいわけですが、高齢者は筋肉量が低下して、それが運動器の機能を低下させるロコモティブシンドロールの原因となっていることから、高齢者には筋肉の材料となるタンパク質が豊富な肉食が勧められています。

しかし、肉類には脂肪が多く含まれていて、その消化が十分にできないことから、どうしても食卓に肉が減りがちになります。
そこで胆汁を多く分泌させるために、胆汁を作り出す肝臓の機能を高めることが重要視されています。

また、十二指腸から分泌された胆汁の主成分である胆汁酸は90~95%が小腸下部の回腸で再吸収されて、静脈の門脈を通って再び肝臓に戻ってきます。
この“腸肝循環”が正常に働いていると再び胆汁となって分泌される量が増えることになります。

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