5Aug

下痢は体の防御作用の1つ
下痢は、体内の毒素や消化しきれなかった物を排泄しようと、水分を過剰に含む便が1日に何度も排泄される状態です。
大量の水分と同時にナトリウムやカリウムなどが失われる為、脱水症状を引き起こすので、体内の水分量が多い子供は、特に注意が必要です。
下痢の原因には、ウイルスや細菌などによる食中毒や感染症と、暴飲暴食や冷えやストレスによるものとがあります。
食中毒の場合は、激しい腹痛や発熱、嘔吐を伴うので、早めの受診が必要です。
3か月以上続くような下痢は慢性下痢といわれています。
最近よく耳にするのが「過敏性腸症候群」という病名です。
これは、主にストレスが原因で起こるもので、若い世代のサラリーマンなどに多く、通勤途中や大事な会議の前になると、急激に腹痛を感じます。
腸内環境にも目を向けよう
人間の腸には、100~300種、約1000兆個もの細菌が生息しています。
善玉菌(ビフィズス菌、ラクトバチルス菌など)が多いと、便通が良くなり、栄養の吸収率が高まり、免疫力が向上します。
一方、悪玉菌(ブドウ球菌、ウェルシュ菌など)が繁殖すると、発がん物質などの有害物質を作り出したり、免疫力が低下したりします。
腸内の菌環境は、善玉菌が少し多い状態が理想的です。
日頃から腸内環境を良くする乳酸菌を積極的に摂り、睡眠や休息を十分にとって自律神経のリズムを整えましょう。
おなかに優しい食事を
下痢のときは、まずは症状が収まるのを待ちます。
1~2日断食しても、水分補給さえきちんと行っていれば大丈夫です。
冷たいものは避け、温めたものを摂りましょう。
ナトリウムの補給も必要です。
尚、下痢が止まりかけてきたからといって、急に普段の食事にすることは危険です。
おなかに優しい食事から始めましょう。
- 消化・吸収の良いおかゆなどを、少量ずつゆっくり食べる。
- 緑黄色野菜を裏ごしスープにしたり、やわらかく煮て食べる。
- 腸に負担をかけないように、味付けは薄味に。油や糖分、香辛料は避ける。