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骨格筋と骨量を増やすには?

BMIが18.5を切ると死亡率が急激に上がるわけですが、日本人の80歳以上のBMIは、ほとんどが18.5近辺に集約されています。つまり、ひとたび何かが起これば危ない状態なのです。ただ、BMIが下がってくるのは大抵70代になってからですから、70歳を過ぎたら痩せないように気をつけることで、マラスムス(エネルギー摂取不足の低栄養状態)を予防することができます。

とはいえ、ただカロリーを摂るだけではいけません。「サルコペニック・オベシティ(sarcopenic obesity:筋肉減少性肥満)」と呼ばれる状態、つまり外見は太っているけれども筋肉量が減っている人がいるのです。サルコペニアとは骨格筋、すなわち身体を動かすための筋肉が減り、それに伴って筋力または身体機能が低下した状態ですが、痩せている人だけでなく太っている人でも、このような状態になっていることがあるのです。欧米ではこのような人々が多く、前述したBMIが明確な指標とならない場合があります。

サルコペニアになると自分で動くことができなくなり、気持ちが落ち込んで、次第に生きる意欲が失われていきます。ガンによって筋肉が細り、サルコペニアと同じことが加齢になっても起こるのです。したがって、痩せていないからと安心していてはいけません。見た目がどうかではなく、筋肉量が充分にあるかどうかが問題なのです。

サルコペニアを防ぐには、まず充分にタンパク質を摂ることが大事です。肉や魚をしっかり食べてタンパク質を補い、野菜や海藻なども食べてビタミンやミネラルも摂ります。高齢者の中には、ご飯と漬け物だけとか、菓子パンだけという食事の人がいますが、それでは、あっという間に栄養障害に陥り、サルコペニアになってしまいます。BCAA(必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシン)、コエンザイムQ10、亜鉛、ビタミンB₁などを同時に摂ると、ガン患者だけでなく高齢化に伴うサルコペニアの予防や改善にも有効です。

食事に加えて大事なのが、運動です。筋肉を付けるには、ただタンパク質を摂るだけではダメで、重力に逆らって立つ、歩く、動く、といったことが非常に重要です。タンパク質を摂っても、負荷をかけないと筋肉があまり付かないのです。栄養をしっかり摂りながら運動することで、タンパク質の貯蔵庫である筋肉を太くすることができます。

高齢者の場合、動けなくなる原因として、もうひとつ気をつけなければいけないのが、骨粗しょう症です。骨粗しょう症とは、骨のカルシウムが減って、骨がスカスカになってしまった状態です。

私たちの身体の中では、常に古い骨を溶かして新しい骨を作るという「骨代謝」が行われています。古い骨を溶かす「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」がバランスよく働くことで、骨は少しずつ生まれ変わっているのです。ところが、何らかの理由で血液中のカルシウムが不足すると、破骨細胞がどんどん骨を溶かして血中に供給するため、骨を作る速度が追いつきません。その結果、次第に骨がスカスカになっていくのです。

何故そのようなことが起こるかというと、カルシウムは骨や歯を作るだけでなく、脳や神経の情報伝達、心臓をはじめとする筋肉の修復、ホルモンの分泌など、いくつもの重要な役割を担っているからです。血中のカルシウム濃度が下がると、それらの働きがうまくいかなくなって命の危険があるために、私たちの身体は、カルシウムの貯蔵庫である骨を溶かしてカルシウムを供給するのです。

カルシウム不足は、主に摂取量が少ないことによって生じます。カルシウムは体内で作れないため、毎日の食事から摂るしかないのですが、必要充分な量を摂れている人は少ないのが現状です。しかも、骨がスカスカになるのを防ぐには、カルシウムだけを摂ればいいわけではありません。

カルシウムは単体では吸収されにくく、カルシウムを運搬する働きのあるビタミンDを一緒に摂ることによって、初めて吸収されやすくなります。したがって、カルシウムとビタミンDが共に含まれている乳製品を摂ったり、小魚などを食べて日光を浴び、皮膚でビタミンDを作ったりすることが大事です。

また、ビタミンDは脂溶性ビタミンですから、脂質系の栄養素を摂らないと欠乏します。具体的には、ビタミンDはイワシやカツオ、マグロなどの青魚や、鮭などに多く含まれています。脂ののった旬のイワシやカツオなどを食べれば、ビタミンDをたっぷり摂ることができるのです。

更に、骨粗しょう症の場合もサルコペニアと同様に、重力に逆らって動くことが大事です。欧米では、よく「牛乳を飲んで歩こう」と言います。牛乳にはカルシウム、ビタミンD、タンパク質などが豊富に含まれていますから、牛乳を飲んで歩けば、サルコペニア予防と骨粗しょう症予防が一度にできます。ただ、気をつけなければいけないことが1つあります。カルシウムは、摂り過ぎると消化性潰瘍や腎結石、胆のう結石などになりやすいのです。牛乳や食事から摂る分には大丈夫ですが、サプリメントを利用する場合には、医師や薬剤師に相談したほうがいいでしょう。

高齢者は「身体がだるい」「手足がだるい」あるいは「腰が痛い」「関節が痛い」といった訴えをすることがよくあります。神経痛のようにも思えるのですが、よく話を聞いてみると、筋力が弱っていくときのだるさだったり、骨量が減っていくときの痛さだったりすることが往々にしてあります。だるさや痛みの中に、サルコペニアや骨粗しょう症が隠れているのです。それに気づかずに痛み止めを飲んだりすると発見が遅くなり、状態が悪化することがありますから、その点にも注意が必要です。

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