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心不全と栄養の関係性について

心不全とは、心臓の働きが低下して、身体に不具合が生じた状態を指します。原因としては、心筋梗塞や狭心症、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心疾患などの心臓自体の病気のほか、高血圧や糖尿病、甲状腺機能亢進症、抗ガン剤治療や放射線治療、ウイルス感染、アルコール、薬物などによっても起こります。また、症状が急激に起こる急性心不全と、慢性的に起こる慢性心不全があります。

急性心不全では、発症するまでは普通に生活できていた為、栄養状態に問題のない人が多いという特徴があります。しかし、それにもかかわらず、発症を機に急激に栄養状態が悪化します。発症と治療によって身体に大きな侵襲(生体を傷つけること)が加わり、炎症性サイトカインなどが大量に分泌されて代謝が激しく亢進し、タンパク質の分解が進んでしまうのです。更に酸素消費量の増大、脂肪分解の促進と遊離脂肪酸の増加、糖新生(アミノ酸からブドウ糖を合成する、解糖系をさかのぼる代謝経路)増大と耐糖能低下、といったことも起こります。要するに、一気にタンパク質や酸素、脂肪が消費される一方で、糖は作られるものの利用できない状態になるのです。

急性心不全は、急激に症状が悪化するため入院治療が必要な場合が多く、時には突然死の原因にもなります。急性期には治療が最優先ですが、栄養管理もできる限り速やかに行う必要があるわけです。

それに対して慢性心不全は、息切れやだるさといった症状はあるものの、安定した状態です。ただし、安定しているといっても炎症性サイトカインなどが分泌され、代謝が亢進していることに変わりありません。そのため慢性心不全の患者には、PEM(Protein energy malnutriton=たんぱく質・エネルギー欠乏症)が多く見られます。代謝が亢進している分、栄養をたくさん摂らなければならないのですが、それが出来ていないのです。

また、心不全になって心臓の働きが低下すると、心臓から送り出す血液の量が減り、心臓に送り返される血液の量も減ります。すると、酸素や栄養が身体の隅々にまで行き渡らなくなり、老廃物の回収もうまくいかなくなってしまいます。こうなると、私たちの身体は心臓の拍出回数を増やしたり、呼吸回数を増やしたりして、この状態を解消しようとします。弱った心筋を更に使ったり、呼吸筋を酷使したりしてしまうわけです。その結果、更にエネルギー消費量が増え、タンパク質の分解が進みます。心不全が重症であるほど、必要なエネルギーやタンパク質の量が多くなるわけで、その分の補給をしっかりしないとPEMが進行してしまうのです。

ただし心不全の場合、水分は多すぎると良くありません。水分が多いと血液の量が増えて心臓に負担がかかるからです。そのため経管栄養では、管の中に残渣(ざんさ=口内や消化器内にある食べ残り)が残って詰まらないように、栄養を投与する前後に管を洗浄しますが、その水の量まで考慮して厳密に水分を投与しなければなりません。

また、心不全の末期はガンの終末期と同様、悪液質になります。悪液質は、心不全、呼吸不全などの病気によって、主に著しい筋肉量の減少が見られる高度の栄養障害で、栄養療法で改善が得られないほど進行した状態のことです。

心臓が弱ると、最終的には血液を循環させることができなくなっていきます。そのため、いくら栄養を補給しても それを細胞に届けることができません。同様に、細胞に溜まった老廃物を回収することもできない為、身体がむくみます。こうなったときにはガンの末期と同様、過剰な栄養や水分を投与せず、QOL(quality of life=ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質)が悪化しないようにすることが重要です。

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