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ミトコンドリア内のDNAが健康的な老化への鍵を握っている可能性

 細胞小器官のミトコンドリア内に存在するDNAが、健康的な老化への鍵を握っている可能性があるとする研究論文が2016年7月6日、発表されました。遺伝子の一部を交換したマウス実験の結果だそうです。ミトコンドリア内のDNAは、母親からのみ受け継がれます。

 研究は、ミトコンドリアDNA(mtDNA)以外はまったく同一の実験用マウス2グループを用いて行われました。その結果、一方のグループの方が老年期になってもはるかに健康で、活発であることが確認されました。

 研究には、スペイン国立心臓血管研究センター(CNIC)の科学者らが参加しました。同研究センターは声明を発表し、「我々がどのように老化するかについては、老化のプロセスが始まる前、最初の兆候が現れるよりもっと前の時点で既に決定されている可能性がある」と述べています。

 研究を率いたホセ・アントニオ・エンリケス(Jose Antonio Enriquez)氏はAFPの取材に、ミトコンドリアDNAの変異によって、様々な健康への影響が生じる可能性があることが、これまでの研究で示唆されていましたが、「この問題については、観察結果が相反していた為に、未だに大きく意見が分かれたままだった」と語りました。

 ですがエンリケス氏によりますと、今回の最新の研究結果は、これが正しいことを「決定的に実証している」のだそうです。

 細胞核に存在する核DNAは、両親から子どもに受け継がれる一方、ミトコンドリアDNAは母親からしか継承されません。この遺伝子に起きる変異が原因で、ミトコンドリアに異常が起き、結果として臓器不全や死に至る場合もあります。

 今回の研究で使用したマウス2グループのミトコンドリアDNA系統はどちらも健康で、遺伝コードの違いはわずか0.5%にすぎませんでした。マウスはすべて、同一の核DNAを持つように交配されました。

 AFPの取材に応じた電子メールでエンリケス氏は、実験では、一方のグループのマウスが他方よりも「健康的に加齢し、寿命の中央値が大きくなった」と説明しています。

 実験用マウスの寿命は2年あまりです。2歳の時点で各グループから採取した標本を比較した結果、一方のグループに「健康状態が優れていることの明白な兆候」が現れていることに、研究チームは気が付きました。

 研究チームによりますと、より健康的だったグループのマウスは「毛並みがより豊かで、光沢がある」だけでなく、「体が頑強で、筋肉量も多く、より活動的」だったそうです。肝機能も優れていました。

 この結果について、エンリケス氏は「異なるミトコンドリアDNA変異が、個体間の性質の違いに関与している可能性があるということに関して、これが人に当てはまらないとする理由が見つからない」とコメントしています。

 今回の研究に参加していない専門家たちからも、この結果を驚くべきものだとする声が上がっています。ミトコンドリアDNAの組み合わせが、これほど明白な影響を与えるとは、大半が予想していなかったようです。

 これが人の健康に対してどのような意味を持つかについては、まだ不明ですが、専門家たちは、この結果が「前核移植」の分野で重要になる可能性があることを指摘しています。前核移植は、疾患を引き起こす異常なDNAを取り除いて胚を生成する技術です。

 英ニューカッスル大学(Newcastle University)細胞分子生命科学研究所(Institute for Cell and Molecular Biosciences)のロバート・ライトウラーズ(Robert Lightowlers)所長は、今回の研究が「ミトコンドリアDNAの交換に関する、必要かつ継続的な議論への重要な寄与となる」と述べました。その一方で、英ロンドン大学キングスカレッジ(King’s College London)の幹細胞研究者、デュスコ・イリッチ(Dusko Ilic)氏は、今回の結果を「非常に興味深く、度肝を抜かれる」と表現しつつも、さらに研究を重ねて人で再現可能かどうかを判断する必要があると語りました。

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