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HSP(ヒートショックプロテイン / 熱ショックタンパク質)の働き

ペプチドワクチン+樹状細胞治療、すなわち分子標的樹状細胞治療の効果を更に高めるためには様々な方法がありますが、その1つとして挙げられるのがHSP(Heat Shock Protein / 熱ショックタンパク質)です。

HSPは、その名の通り、細胞中で熱によって増えるタンパク質として発見されました。

生体は、生理的温度が5~10℃高い状態に置かれると、特別なタンパク質を作り始めます。

また、温度以外のによっても類似の応答が起こることがあります。

これがHSPで、すなわち温熱など外界刺激に対して体を守り、免疫力を強くする重要な生体物質なのです。

傷ついた細胞を修復して元気にするということで、少し前に話題になったヒートショックプロテイン入浴法は、まさにこれを応用したものです。

このHSPには、熱によって免疫細胞が温まることで免疫力を高め、且(か)つガン細胞が出す免疫抑制因子をブロックする作用があります。

つまり、あの手この手を使って免疫力を下げ、生き延びようとするガンとの戦いにおいて、免疫細胞治療を強力にサポートするのがHSPなのです。

ガンはヘテロ性や抗原転換といった特性を持ち合わせています。

HSPはそのようなガンの変異を阻止し、樹状細胞やリンパ球がガン細胞に接着する力を強化するのです。

また、HSPは体内に潜むガン細胞の情報を引き出し、樹状細胞やリンパ球を誘導する抗原ペプチドの役割を果たします。

主として樹状細胞によって行われる、ガン細胞などの「外因性抗原の抗原提示(クロスプレゼンテーション)」は、腫瘍免疫に非常に重要な意味を持ちますが、近年、このクロスプレゼンテーションに、HSPあるいはHSP-ガン抗原ペプチドが重要な役割を果たしていることが報告されています。

そして、HSP-ガン抗原ペプチドは、樹状細胞に対しては、ペプチド単独よりも、より効率的に抗原提示を行ない、ペプチド特異的CTL(細胞傷害性T細胞)の誘導が可能であると考えられているのです。

しかし、このHSPを用いた治療も一筋縄というわけにはいきません。

ガンはHSPを支配しようとします。

そして、ガンに支配されたHSPは、ガンの自己温存のために使われます。

たとえば、Akt(細胞増殖因子のシグナル伝達分子)、EGFR(上皮成長因子受容体)、HER2(ガン遺伝子の1つ)など、ガンに有利に働く物質とHSPが接着すると、それらを活性していまいます。

ですから、免疫細胞サイドがHSPを支配し、癌サイドのHSPを破壊することが重要です。

そこで、樹状細胞やリンパ球に、免疫細胞が支配するHSPを「コンプレックス」としてくっつけて、それらの免疫細胞とガン細胞との接着をより強くします。

すると、癌サイドのHSPに破壊が起こります。

こうした破壊が起こると、ガンは脆弱(ぜいじゃく)になり、アポトーシスを起こしやすくなります。

更に、HSPはインターフェロンなどを免疫細胞から出させ、免疫細胞の活性も促進します。

こうして、HSPの支配が免疫細胞サイドに移ると、ガンの血管への浸潤を阻止し、血管新生を阻害することも徐々に分かってきています。

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