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細胞外マトリックスの変化で免疫細胞はガン組織内へ入れなくなる

細胞外マトリックスとは、細胞の周りや細胞と細胞の間に存在するタンパク質の複合体で、細胞の増殖・分化の制御に直接関わっています。

正常組織が作る細胞外マトリックスは、ガン細胞を休眠状態にするなど、ガンにとっては都合の悪い存在です。

そこでガンは細胞外マトリックスを自分好みの存在に作り変えようとします。

ガン組織における細胞外マトリックスの産生は、まず、ガン細胞の刺激により、腫瘍間質の繊維芽細胞からのⅠ型コラーゲンの産生が促進されることからはじまります。

このⅠ型コラーゲンの増加は、多くのガン種で予後の悪さと相関することが報告されていて、腫瘍マーカーとして使用されているものです。

Ⅰ型コラーゲンの産生が活発になると、今度はリシルオキシダーゼ(LOX)という酵素によるコラーゲン繊維の架橋(鎖状高分子の分子間に橋を架けたような結合をつくること)の増加が見られ、それによってガン組織は硬い細胞外マトリックス環境に変質します。

この「硬さ」がインテグリンという細胞表面のセンサー分子のシグナルとして、ガン細胞に伝えられ、ガン細胞の浸潤を促進します。

また、コラーゲンと同様に、細胞性フィブロネクチンと呼ばれる繊維芽細胞の産生が増加し、これもガン細胞の浸潤の促進に働きます。

こうして作られたガン組織の細胞外マトリックスは、更にガンにとって都合のいいように改変されていきます。

たとえば、ガン細胞はヘパラン硫酸を分解する酵素、ヘパラナーゼを分泌します。

ヘパラン硫酸は分解されると、それ自体でもガン細胞の浸潤促進に働きますが、細胞外マトリックスを分解する酵素(細胞外マトリックス分解酵素=MMP)が細胞外マトリックスにアクセスしやすくなって、細胞外マトリックスタンパク質の分解が促進されることでも、浸潤・転移が促進されます。

更に、ヘパラン硫酸に捕まっていた増殖因子や血管新生因子が解放されることも見逃せません。

このように、ガンはヘパラナーゼを分泌することで、自分にとってより有利な環境づくりに日々励んでいるのです。

また、こうした細胞外マトリックスの変化に伴って、間質液圧の上昇が起こります。

すると、免疫細胞はガン組織内へ入れなくなってしまうのです。

つまり、免疫細胞が、圧力で跳ね返されてしまうのです。

このことは薬剤においても同様で、様々な抗ガン剤治療が不成功に終わってしまう原因の1つになっています。

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