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カフェインについて

カフェインはコーヒーだけに含まれているのではありません。紅茶、緑茶、煎茶、コーラー、ココア、マテ茶、栄養ドリンクなどにも多く含まれていますし、チョコレートにも含まれています。

しかしながらお茶に含まれるカフェインはお茶に含まれる別の成分「タンニン」と結びつくため、その効果がコーヒーよりも緩やかであることがわかっています。

カフェインの主な作用

カフェインの主な作用といえば、中枢興奮作用、骨格筋に対する作用、利尿作用などがあります。実はカフェインは医薬品にも用いられています。一般向けの総合感冒薬にも用いられていて、これはカフェインによる鎮痛補佐作用を目的としています。

カフェインの中枢興奮作用とは、覚醒作用とも言い換えられます。カフェインには脳や脊髄といった中枢神経を興奮させる作用があり、これによって五感の疲労感が除去され、眠気や倦怠感に効果を発揮するのです。また、あまり知られていませんが、カフェインは骨格筋にも作用します。筋肉の収縮を増強するため、疲労の軽減に役立ちます。またカフェインは腎臓の血管を拡張する働きがあるため、利尿作用が起こります。

他にも胃酸を分泌させたり基礎代謝を亢進させる作用があることがわかっています。脳血管に対しては収縮に働くため、偏頭痛や軽い頭痛にも有効だといわれています。その一方で過剰に摂取すると頭痛や胃痛の原因にもなりえます。

「コーヒーを飲むと眠れなくなる」は本当

学術誌『ジャーナル・オブ・クリニカル・スリープ・メディスン』に、カフェインが睡眠に及ぼす影響についての重大な見解が掲載されていました。

「仕事を終えた帰り道にマグカップ1杯のコーヒーを飲むと、睡眠に悪影響が生まれ、その影響力は寝る前にカフェインを摂取する場合と同等と思われる」

その実験では、複数の被験者に異なるタイミング(寝る間際、寝る3時間前、寝る6時間前)でカフェインを摂取させました。すると、全員の睡眠が大幅に阻害されたことがはっきりと数値に表れたそうです。要するに、寝る直前はおろか、寝る6時間前であっても、カフェインを含むコーヒーやお茶を飲めば睡眠が阻害されることが明らかになったわけです。

カフェインのせいで十分な睡眠がとれなければ、目覚めても疲れがとれていません。疲れがとれていなければ、これまで以上にカフェインが欲しくなります。カフェインの量を増やせば、睡眠の質と量はさらに悪化します。

カフェインには二つの特徴があります。一つは、コーヒーや紅茶、チョコレートなど、カフェインが含まれているものは総じて美味しいこと。そしてもう一つは、人体との親和性が高いことです。カフェインを摂取すると、身体も心も状態が上向きになるからこそ、中毒性があるのです。

カフェインはエネルギーにならない

カフェインがエネルギーになることはありません。目覚めているあいだじゅう、脳細胞は活発に動いています。その結果「アデノシン」と呼ばれる副産物が生まれます。アデノシンを単なる老廃物だと思ってはいけません。脳は絶えずアデノシンの増減に目を光らせています。

脳と脊髄にあるアデノシンとその受容体の結合が一定レベルに達すると、途端に身体が眠気を催すのです(眠気とまでいかなくても、リラックスした気分になる)。そこへカフェインがやってくるとどうなると思いますか?

カフェインには、アデノシンの受容体と結合できるという特異な性質があります。これは、カフェインとアデノシンの構造がよく似ているからです。

普通なら、受容体の周りは本物のアデノシンでいっぱいですので、身体は休息モードに移行します。しかし、そこへカフェインがやってくると、いつまでたっても帰らない親戚のように居座ります。カフェインはアデノシンではありませんので、疲れを感じさせる作用は起きません。その結果、脳と身体の細胞は活動を続け、本当は眠いのにそうと気づかないのです。

脳や身体が目覚めている状態で活動を続ければ、アデノシンはどんどん生成されます。しかし、カフェインが居座っている限り、アデノシンは正常に代謝できません。そうすると、体内の働きも変わらざるをえなくなり、神経系内でストレスホルモンが増大します。脳や臓器は休息や回復の指示を正しくもらえず、働き過ぎてしまいます。

カフェインの影響力は長く続きますので、完全になくなるのに数日かかることもあります。人体でのカフェインの半減期は個人の体質によりますが、5~8時間だと言われています。「半減期」とは基本的に、一定時間(例:8時間)が過ぎた後でもまだその半分の量が体内で活動しているという意味です。

たとえば、体内におけるカフェインの半減期が8時間だとしましょう。その場合、200ミリグラムのカフェイン(普通のコーヒー1、2杯分に相当)を摂取したら、8時間後もその半分(100ミリグラム)は体内に影響を及ぼすことになります。さらに8時間後でも50ミリグラム、さらに8時間後でも25ミリグラムが体内で作用します。寝る6時間前に摂取したカフェインですら睡眠を阻害した理由はこれにあったわけです。

コーヒーと上手に付き合う方法

カフェインは身体に強い影響を与える刺激物であり、元気の源として大事に扱えば、ちゃんとそうなってくれます。ただし、カフェインの恩恵に最大限あずかりたいなら、体内に残留しない頻度で摂取するよう身体を慣らす必要があります。ここからは、カフェインを味方につける方法に話を移します。

・コーヒーは午後2時まで

カフェインを身体に入れる「門限」を決めましょう。寝るときは、体内からカフェインがほぼ無くなった状態でないといけません。お勧めの時間は午後2時です。カフェインに敏感な人はもっと早くてもいいでしょう。心配なら、カフェインは一切 摂らないほうが賢明かもしれません。

・午前中のカフェインは身体のリズムを整える

カフェインによって分泌される睡眠阻害ホルモン「コルチゾール」は日中の生体リズムを整えるうえで重要な役割を果たすこともあります。コルチゾールは本来、日中にたくさん生成され、夜になるとほとんど生成されないホルモンです。日中の生成量が下がったり、生成サイクルが完全に逆転したという人は、カフェインの摂り方に気を配ることで本来のサイクルに戻りやすくなります。

カフェインの過剰摂取に気をつけましょう

眠気覚ましなどをうたったカフェイン入りの清涼飲料水が多数販売されていますが、眠気覚ましのためであっても、カフェインの過剰摂取には注意が必要です。カフェイン入りの飲料等にたよりすぎないようにしましょう。

カフェインの人に対する影響

カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させます。

コーヒーは、適切に摂取すれば、がんを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データも知られていますが、カフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。

長期的な作用としては、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合に、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。

(参考)
国立がん研究センター   コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html(外部リンク)
国立がん研究センター   コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html(外部リンク)
ニュージーランド食品安全庁(NZFSA):Risk Profile: Caffeine in Energy Drinks and Energy Shots, Prepared for New Zealand Food Safety Authority, Dr. Barbara Thompson, April 2010
http://www.foodsafety.govt.nz/elibrary/industry/Risk_Profile_Caffeine-Science_Research.pdf(PDF:881KB)(外部リンク)
オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ):Report from the expert working group on The safety Aspects Of Dietary Caffeine(2000)
http://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/safety%20aspects%20of%20dietary%20caffeine.pdf(PDF:413KB)(外部リンク)

特に、市販されているエナジードリンクや眠気覚まし用の清涼飲料水の成分表示の多くは、100 mL当たりの濃度で書かれています。缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー約2杯分に相当するカフェインを含むものもありますので、1日に何本も飲まないように注意しましょう。

(参考)
食品中のカフェイン濃度

食品名
カフェイン濃度
備考
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料
(清涼飲料水)
32~300 mg/100 mL
(製品1本当たりでは、36~150 mg)
製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる。
コーヒー(浸出液)
0.06 g/100 mL
(=60 mg/100 mL)
浸出法:コーヒー粉末10 g、熱湯150 mL
インスタントコーヒー(粉末)
4.0 g/100 g
(2 g使用した場合、1杯当たり80 mg)
せん茶(浸出液)
0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉10 g、90℃湯430 mL、1 分
ほうじ茶(浸出液)
0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
玄米茶(浸出液)
0.01 g/100 mL
(=10 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
ウーロン茶(浸出液)
0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
紅茶(浸出液)
0.03 g/100 mL
(=30 mg/100 mL)
浸出法:茶葉5 g、90℃湯360 mL、1.5~4 分
(注)
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料(清涼飲料水)は、市販11製品の成分表示等(2015年12月22日)
コーヒー、インスタントコーヒー、紅茶、せん茶は、「日本食品標準成分表2010」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm (外部リンク)

各国におけるカフェインの摂取に関する注意喚起等

カフェインの摂取に関しては、国際機関等から以下のアドバイス、注意喚起がされています。

世界保健機関(WHO)

カフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料は同じくらいの量のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを、1日3~4カップまでにすることを呼びかけています。

(参考)
Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding. WHO, 2001(PDF:157KB)(外部リンク)

米国

保健福祉省(DHHS)及び農務省(USDA)による2015年の栄養ガイドラインに関する科学レポートでは、健康な大人では、適正なカフェイン摂取、すなわち1日当たり3~5カップ又は1日当たり400 mgまで、であれば心血管疾患などカフェインの慢性的毒性のリスクは増加しないとしています。
一方、カフェインをお酒(アルコール)と一緒に摂取した場合の健康影響について懸念を示しており、アルコールとエナジードリンクを一緒に摂取するべきでないとしています。

(参考)
Scientific Report of the 2015 Dietary Guidelines Advisory Committee
http://health.gov/dietaryguidelines/2015-scientific-report/ (外部リンク)

米国FDAによるカフェインに関する消費者向け情報提供
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm350570.htm (外部リンク)

 

米国疾病予防管理センター(CDC)は、エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むことの危険性に関して、注意喚起しています。
エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むと、エナジードリンク中のカフェインがアルコールによる機能低下を隠してしまいます。なお、カフェインはアルコールの代謝に影響しません。呼気中のアルコール濃度を低下させることもありません。
カフェイン入りのエナジードリンクをお酒(アルコール)と混ぜて飲むと、アルコールだけ飲んだ場合に比べて3倍飲み過ぎた状態になります。

(参考)
Fact Sheets Caffeine and Alcohol
http://www.cdc.gov/alcohol/fact-sheets/caffeine-and-alcohol.htm (外部リンク)

米国FDAは、インターネットで入手可能な純粋な粉末状のカフェインを摂取しないよう消費者に注意喚起しています。
http://www.fda.gov/Food/RecallsOutbreaksEmergencies/SafetyAlertsAdvisories/ucm405787.htm (外部リンク)

 欧州

欧州食品安全機関(EFSA)は、2015年にカフェインについてリスク評価を行っています。
大人では、カフェイン摂取量が3 mg/kg体重/日であれば急性毒性の懸念はないとし、これから、体重70 kgの大人であれば、1回当たり200 mgのカフェイン摂取であれば健康リスクは増加しないとしています。また、習慣的なカフェイン摂取に関しては、妊婦を除く大人では1日当たり400 mgまでであれば健康リスクは増加しないとしています。
妊婦及び授乳婦については、習慣的なカフェイン摂取に関し、1日当たり200 mgまでであれば、胎児や乳児の健康リスクは増加しないと評価しています。
子供については、長期的・習慣的なカフェイン摂取に関する研究が少なく不確実性が残るものの、大人と同様、3 mg/kg体重/日であれば悪影響が見られないと推測されるとしています。

(参考)
Scientific Opinion on the safety of caffeine  EFSA Journal 2015;13(5):4102
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4102 (外部リンク)

 カナダ

2003年に食品中のカフェインについてレビューした結果から、以下の推奨摂取量を定め、2010年に消費者向けに注意喚起しています。

4~6歳の子供では、1日当たり45 mg
7~9歳の子供では、1日当たり62.5 mg
10~12歳の子供では、1日当たり85 mg
(コーラは、355 mL缶(12オンス)1~2缶まで)
妊婦や母乳で保育している母親は、1日当たり300 mg
(コーヒーは、237 mL(8オンス)カップで2杯まで)
健康な大人は、1日当たり400 mg
(コーヒーは、237 mL(8オンス)カップで3杯まで)

(参考)
Caffeine in Food Health Canada
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/addit/caf/food-caf-aliments-eng.php (外部リンク)

 

また、2015年12月にエナジードリンクについてリスク評価を行い、典型的なエナジードリンクについて、大人では1日当たり2本までであれば、健康への悪影響の懸念はないとしつつも、子供ではカフェイン摂取を抑制するべきとしています。

(参考)
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/pubs/analysis-analyse/energy-energisantes-eng.php (外部リンク)

 

豪州・ニュージーランド

2014年にカフェインについてのウェブページを公表しています。
一日許容摂取量(ADI)などのガイダンス値は設定されていないとしつつも、カフェインの作用のひとつである不安作用(Anxiety level)から、子供では、3 mg/kg体重/日 を指標としています。5~12歳の子供では、1日当たり95 mg(コーラ約2缶)、大人では210 mg(インスタントコーヒー約3カップ)に相当するとしています。

(参考)
http://www.foodstandards.gov.au/consumer/generalissues/Pages/Caffeine.aspx (外部リンク)

 

食品安全委員会

食品中のカフェインについて情報提供するためファクトシートを公表しています。

また、今般のエナジードリンクの事案に関しフェイスブックでコメントしています。

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