5Nov

アトピー性皮膚炎の治療にも使われる「ビオチン」は、肌の新陳代謝を促し、弾力を保つコラーゲンの生成に関わるビタミン(ビタミンB₇)です。
主に肌の健康成分として知られていますが、頭皮や髪の健康にも関係し、皮下組織の毛細血管を太くして頭皮の新陳代謝を活発にし、抜け毛や白髪予防の栄養にもなります。
そのビオチン、特に豊富なのは牛レバーですが、それ以外にも様々な食品に含まれていて、普通の食生活で不足することはありません。
サプリメントで摂取しても、水溶性のビオチンは尿として排泄されるため、摂り過ぎても過剰症になる心配はありません。
逆に、ビオチンが不足すると、疲労感、脱力感、倦怠感、さらに鬱(うつ)病なども起きやすくなり、皮膚炎や、脱毛、白髪の原因にもなります。
ところで数年前、アツアツご飯に生卵をかけて食べる「卵かけごはん」ブームになったことがあります。
ただし、その生卵はビオチン欠乏の原因になります。
生卵の白身に含まれる成分が、腸の中でビオチンと結合して、ビオチンが欠乏してしまうのです。
もっとも1日1~2個なら全く問題はありませんが、食べ過ぎは禁物です。
マウス実験でも、大量に生卵を食べさせたマウスには、皮膚炎、脱毛などの症状があらわれたと報告されています。